進むべき道筋や大切にしたいことを「センスメイキング研修」を通じて可視化する。

株式会社リンクアンドモチベーション様 [コンサルティング・クラウドサービス業]

株式会社リンクアンドモチベーション_オフサイトの様子
株式会社リンクアンドモチベーション_オフサイトの様子

転換期の事業の “本質的価値からの見直し”。

「モチベーション」にフォーカスし、経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術的成果を取り入れ、実行性と再現性を強みに企業変革をサポートする企業、株式会社リンクアンドモチベーション(以下LMI)(売上:326億円・従業員数:単体約400名、グループ全体約1,500名 )。今回は、採用・若手育成支援を担うエントリーマネジメント事業(以下EM事業)のマネジメントレイヤーで実施する年度末振り返りの支援を行った。

市場環境が変化し続ける中、今まで通り事業を行っていてもシュリンクしていくという課題意識があり、改めて「事業の本質的価値から見直したい。自分たちのポジショニングや立ち位置も考えたい。」という意図があった。このテーマのディスカッションを通じて、マネジメントレイヤーの目線合わせや認識揃えを行いつつ、併せて、新任マネジメント層の視座を引き上げていきたいという想いや期待もあった。 

課題解決へのソリューション

『センスメイキング研修』を導入し、ディスカッションを進める

エントリーマネジメントエンタープライズカンパニー(以下EMEカンパニー)の年間振り返りに加え、来期戦略の策定キックオフの位置付けとして活用するにあたり、進むべき道筋や方針を策定する『センスメイキングプログラム(研修)』が合致し、支援が決定した。研修2日間にわたり、“センスメイキング・ループ®︎” に則ってディスカッションを進めていった。

sensemaking loop
sensemaking loop

今回、センスメイキング・ループ®︎の中で特に重視したプロセス

自分や組織が何者なのかのアイデンティティに基づくこと 

まず、四半期毎に印象的な出来事とその時々の想いや感情を時間をかけて共有し、共通認識を得ると同時に、自分たちの現在地についての認識を新たにした。例えば、社内における年間表彰を逃したという出来事は、悔しさがある一方、ある意味腹をくくった機会になったという。その結果、前を向こうという意識が醸成されたが、それは今なお自分たちの大切な価値観になっているのではないかとの対話がなされた。このような形で価値観や組織としての強みを言語化していった。

Break the Bias(バイアス壊し)をすることで、直感的洞察を得ること  

自分たちがこの場で向き合うことは何かを考える対話や議論を行った。本質を理解しようとするプロセスの中で、参加者からは「人的資本経営における採用の重要性について語りきれていないのではないか」、「人の活躍イメージがないのに人の採用をしている。結果として人が活かされない状況があるのではないか」、「採用だけに終始せず、入社後の活躍まで踏み込んで顧客に向き合えば、自分たちはもっと関与できるのではないか」と言った声が次々に上がった。その議論を経て、今向き合うべきテーマとして、『企業が人に投資する』とはどういうことなのか?という問いを定めた。この問いに答える形で、事業の本質的価値についての洞察を深めていった。

価値観に沿って意味づけし、熱量を持って語ること

議論を経て、最終的には『EMEカンパニーは、各社にオリジナリティのあるポートフォリオを創る。そのために、採用・定着・活躍の全体的な視野で関わる』といった力強い方針が打ち出された。さらに、この方針をもとに具体的な打ち手として、『人材ポートフォリオについてクライアントと語り合う。理想の人材ポートフォリオ実現に向けたエントリーマネジメントシステムを構築する。』という意思決定がなされた。前段で再認識した自分たちの事業や組織の強み・価値観の観点から取り組みへの意味づけを行い、それらをひとりひとりが自分の言葉で「なぜこの方向に進むのか」をストーリーテリングしていった。

株式会社リンクアンドモチベーション_オフサイトの様子
株式会社リンクアンドモチベーション_オフサイトの様子

効果・成果

方針と具体的な打ち手の方向性が意味づけされ、
自分たちの事業のポテンシャルに確信が持てた

2日間を通して、参加者各自の事業や組織に向き合う熱量がさらに高まった。

「これまでもまだ世の中にない市場を啓蒙して創ってきた」

「モチベーションカンパニー創りの一丁目一番地だと信じている」

「自分たちは顧客に向くと決めている」

「言行一致を大事にしたい」

「人的資本経営を大事にして経営してきた我々だからこそ、本気で向き合いたい」

と、自分たちがこれまで積み上げてきたもの、そしてこれから生み出していくものに対して、自負と覚悟が語られた。自分たちの価値を広く捉えられるようになり、従来の枠に囚われず、アプローチできるようになったことは一つの価値であった。

また、センスメイキングの理解も深め、”方針や施策は決めて終わりではない。現場メンバーに対して意味づけし、ストーリーで語り続ける。その上でのアクションからまた新たな洞察を得る。”というループの意味合いを習得し、早速現場での実践に向けて動き出している。


お客様の声 Voice

常に何を意識すればよいのかが分かり、
非常に濃い時間を過ごすことができました。

この研修を経て、時間・空間の流れを変えることができました。いわゆる「利益脳」に侵され、半期単位か1年単位で働く脳から、違う角度・距離・時間でいろいろと見つめ直すことができました。その結果、お客様の企業経営における課題解決やその先の社会貢献の意識が不足していたことにより、事業の成長性が鈍化している状況にあるとの認識が持てました。捉え直しとリーダー間での共通認識の醸成によって、これまでどれだけ議論しても出てこなかった意見がその場で出たという印象があります。

また、LifeStocksのお二人の強みを生かしたファシリテーションが非常に良かったと思います。時に問いを立てて待ち、時に論点を絞って議論を前に進める。そういったサポートをしていただけたことで、常に何を意識すればよいのかが分かり、非常に濃い時間を過ごすことができました。

(株)リンクアンドモチベーション EMEカンパニー カンパニー長 初田慶一郎さん 

(株)リンクアンドモチベーション EMEカンパニー カンパニー長 初田慶一郎さん

気付かされたのは、直接的な影響範囲は変えられなくても
自己定義によって間接的に与える影響範囲は変えられること。

自分たちは、人材ポートフォリオを変えられる存在なのだと捉えることで、直接的に変えられる領域は採用ではありますが、間接的には、ヒューマンリソース(人的資源)全体に好影響を及ぼせると信じきることができました。今回は、EMEカンパニーとグループ全体との接続からの意識変化が成されましたが、人材紹介事業とEMEカンパニー間でも同様に接続、意味づけを行った方がよいと感じ、早速行動しました。まだ肌感覚ではありますが、EMEカンパニーが確かに影響を与えられる存在になれそうだという確信をチームとしても持ち始めていること、来年以降の成長に自信を持ち始めていることを感じています。まだまだこれからではありますが、ここからも活用していきたいと思います。

(株)リンクアンドモチベーション EMEカンパニー人材紹介事業部 能勢隆文さん 

(株)リンクアンドモチベーション EMEカンパニー 人材紹介事業部 能勢隆文さん
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